幽体離脱(2)
浮いた状態で、自分でも何故だか「ヒュー、ヒュー」と言いながら飛んでいるのです。
飛びながら後ろを振り返ると彼らはもう追ってこないようです。
それで、そっと地面に降り立ち、水溜りのある道を避けながら歩いて行くと、片方の目が潰れた黒い犬が寄って来ました。
何と無くさみしいような気持ちになって、その犬に「お前も一人か?一緒に歩こう」と言って駅に向かう道を進んで行きました。
駅前に着くと、田舎の駅なのでまだ誰もいないようです。
東の山を見るとうっすらと夜が明けようとしています。
いつの間にか先程の犬もどこかへ行ったのか、見あたりません。
このまままっすぐ行くと私の家です。
家の向かいの薬局の二階に風鈴が下がっているのを見たり、隣のスーパーの二階は網戸が掛かった状態で窓が空いていることも覚えています。
家のドアに手をかけると鍵は空いています。
家に入り鍵をかけて靴を脱ぎスリッパを履いて階段を登り自分の部屋のドアを開けるとベッドにもう一人の自分が寝ているのです。
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