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本日6月30日の夕方にかけて、全国の神社で大祓神事が斎行されます。


大祓式では祓所で大祓詞を奏上し、切麻(切幣)を用いたり麻や綿を切り裂く奉納を行ったりなど各神社独自の神事が行われます。

半年毎の節目に大祓という神事が行われることについては、罪穢を祓ってもらうということだけではなく、半年間の自分を省みる機会としてお考えいただきたいと私は思います。

穢れとは「氣枯れ」とも言われます。
私たちは、知らず知らずのうちに罪や穢れ、邪気に触れてしまうものです。
その中には、マイナスの思考やマイナスの行動をも含まれます。

例えば誰かに強い怒りや妬み、心ない言葉を送ることも、自分が嘘をついてしまうことや愛する者への不安など、心の中でマイナスな想念を抱くことも罪穢れとも言えるということです。

この氣枯れ状態は、自分の波動に歪みを生じさせ、体の不調や精神的な不安定さを呼び込みます。
ぜひ、氣が枯れた状態を祓い、本来のあるべき自分の清らかさを取り戻す浄化や氣力の回復の機会となさっていただきたいと思います。


大祓詞には、罪や穢れを神々が祓うこと、その罪穢れがどこへいくのか、祓いだけでなく禊ぎに通じるものとされ、神社では毎日のように奉じられる皆さまにぜひ触れていただきたい詞です。


また人の形を象った形代（かたしろ）を半紙などで作り、身体を撫で息を吹きかけて穢れをその形代の人形（ひとがた）に移します。
この人形（ひとがた）は大祓式・茅輪神事の後に川に流され、罪・穢れがそれによって神様によって清められると考えられています。

罪穢、種々の禍を人形に託し、川に流すことによって拭い去り、清く本来の心身に立ち還ることで、新たなる息吹と活力を回復して、更なる気持ちで残る半年の無病息災と運気回復を願う意味に通じます。
大祓詞にも水に関係する神様のお名前が出てくることからも、「水」ということも大事な要素なのです。


また、茅（ちがや）で作った輪を、左右左と三度くぐり御神歌を唱える「茅輪神事」は、茅の輪によって穢れを祓い氣力再生を願うものです。
神社でお守りとして準備されたものや神職の方々が神事後に清めて配られる場合にのみお持ち帰りください。
体の穢れや災厄を移し取った茅ですので、その穢れを敢えて勝手に持ち帰ることはお控えくださいね。


神社での神事をご紹介して参りましたが、決して神社に行くことだけが大事ではないのです。
自分自身の考え方や行動と、この１年の折り返し地点である今日、振り返っていただくことが大事と考えます。

この半年、いろいろなことがあったと思います。
時には笑い、時には涙し、人知れず悩み苦しんだことも辛く苦しいこともあったと思います。
そのいろいろな出来事の中で、マイナスエネルギーに支配された意識や氣力ダウンを祓い清めるという感覚で、新たな氣力や活力を養い、更なる気持ちで残る半年の無病息災、運気回復を願ってみませんか？

たった１つの行動でもいいのです。
この夏越の大祓の今日、ご自身の浄化に意識を向けてみませんか？

いつもよりゆっくりとした入浴であったり、ひとり静かに内観してみたり、トイレや水回りのお掃除をしてみたりも清めることに通じることでしょう。
お塩やお酒を用いた浄化もお勧めです。
古い物を捨てることや、今までの反省や自分の氣枯れた状態を紙に書いて破って捨てることも祓うこととなるでしょう。
お米・雑穀、小豆、パワーのある食材を取り入れることもお勧めです。

罪穢や災厄を祓い浄め、浄化を意識することが開運への大きなポイントです。


あなたのお心の中で　　【祓え給い浄め給へ】　　と唱えながら、ご自身の浄化を意識してみてはいかがでしょうか？


本日の大祓神事には、私が当代として跡を継ぐ前にお仕えしておりました神社に神職としてお手伝いに上がっております。

恒例ではございますが、お話しさせていただきました皆さまのお名前を人形に代筆させていただき、神社に持参しております。
少しでも皆さまの祓いになればと、心を込め思いを尽くして１枚1枚書かせていただきました。
夕刻の大祓式の後に、一緒に川に流していただきます。


夏越の大祓の今日、心から皆さまの無病息災、安寧と繁栄を願って、お祈りを捧げてまいります。

世の中が平安で、日々穏やかに、そして皆さまの毎日が笑顔と幸せにあふれたものとなりますように・・・