私たちは年に数えるほどしか会っていない
彼はその時になるとやってくる
定期的に同じようにやってくる
私がいるところに
いつものようにやってくる
手を振るとわかる
目をあわせる
元気にしてた？ 変わりない？
会いたかった
彼は急いで 自分のへやを 確認する
あの時のままだ
とても喜んでいる様子
でも もうその部屋は使わない
寂しいけれど 仕方がない
窓を開放していると
電球の 隙間のところに
ぐるぐる回って張り付く
どうやらそこに住まいをつくろうかと
リサーチしている様子だった
確かにそこは安全かも
しかし困る
さすがに下には普通にテーブルがある
ちょっと勘弁
ずっと扉を開けておくわけにもいかない
無理無理
かわいそうだけど
ノー！と言う
やりたい放題にとびまわる
確かに愛してるから 許すけど
それに故郷はここだから
貴方もここに愛情がある
何年も通ってくれる
会えるときは楽しい
クルクル回って
スレスレにきたりする
長旅に出る時には
必ず
サヨナラ またね
って
仲間と一緒に挨拶にくる
でも
うちに部屋は持たない
いや 持てない
だって カーキチがいるから
定住は強い
天敵だもん
わたし どっちを愛しているのかな？
多分
たまにしか 会えないけど
ツーくんだとおもう
だって ドキドキするもん
でもね カーキチもいないと
さびしいよ
心配になる
なんだか
勝手だよね
うん 結局
わたしたち
じぶん じぶん
なんだわ
それぞれ ね。
でも
それがいいのかな？
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