夏の大祓神事の前に「斎戒」という浄化強化期間をいただき、神事後も今年は少しお休みをいただきましたので、待機がなく、ご不便とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
斎戒期間は、言動や行動に慎みをもって行うことだけでなく、米・水・塩のみを口にし、水の禊によって心身を清め続ける潔斎（けっさい）を行うことで、心身の清浄を保ち高めることに専念させていただきました。
どうしても人は生きているだけで、自身の望むものではない邪気をまとうことや邪念、穢れ（氣枯れ）を受けることもございます。
「祓」や「禊」という考え方は神道に限らず多くの信仰の根本をなすもので、「清め祓う」ということ、清浄であることを意識することが、健やかな毎日と人間関係には大事であると思います。
清め祓うことについての一部は、昨年の2018年8月に「風鈴の音で・・・」という内容をブログにご紹介させていただきました。
風鈴に繋がるものとして神社の鈴や舞い鈴、お寺の鐘や風鐸もございますが、これは神仏や愛しい人に気持ちや想いを伝えるものでもございます。
ぜひ、この夏は心地よい音色の中に癒しと浄化を見いだされてみてはいかがでしょうか。
清め祓うこと浄化することの大事さは、開運だけでなく所願成就や恋愛成就のような切なる願いにも関与してきます。
「音」は振動という意味で波動があることはわかりやすいのですが、実は「香り」も波動が有り、そこにはエネルギーが宿っているのです。
このエネルギーを得ること、マイナスのエネルギーを浄化することは、高い波動を安定して保たせ、運気や物事の流れや人の心の動きにも大きく作用します。
ここで風鈴に続いて、香りについてご紹介させていただきます。
例えば、浄化、供養や清祓いのようなお仕事の時は、お香の力を借りることが多くあります。
身近にある名前も含みますが、白檀・伽羅・乳香・沈香（じんこう）・零陵・蘇合というような香りは仏様や先祖霊様は好まれる場合も多く、広く邪気や魔を祓う時にも用いられます。
入手が難しくなってきましたが、個人的には沈香の一種でもある伽羅（きゃら）が場を清め、邪気や邪念の浄化には強いように感じます。
祈祷をする時、浄霊や除霊、故人と繋がる時は、上記の数種の香に薬草などを足して状況に合わせて用いることもあります。
先祖供養に食香と言う言葉があるように、神様や仏様は良い香りを喜ばれるものです。
神社やお寺で、お香のような香りを焚かれているのを見たことはないですか。
線香をお仏壇に供える行為には、手を合わせ祈る時に自身を清めることに加えて、その場を祓い清める意味もあるようです。
これは神仏に近づき向き合うときには心身を清め、その場を浄化し、清浄な状態であることが求められると言ってもよいのではないでしょうか。
神仏のご加護や御力を賜って、私たちの願いを後押ししていただくためにも必要不可欠と言ってよいのではないでしょうか。
実際に波動が高く、浄化に効果があるというものについては、お香に限定するものではなく、特に波動の高い自然（天然）の香り、季節の香り、人工的な合成香ではない香りがエネルギーも高く、お勧めです。
三大香木と称される、春の沈丁花、夏の梔子（クチナシ）、秋の金木犀は有名ですが、他にも季節の花の香りとして、ジャスミン、橘、ライラック、ラベンダー、バラ、梅、水仙、ゆり、銀木犀は運気アップに適しています。
果物やハーブ、アロマ系では、桃、レモン、柚子（ゆず）、シソ、よもぎ、ローズマリー、セージの葉（ホワイトセージ）などがお勧めです。
ここで注意が必要なのは、天然や自然界に存在する香りであることです。
人工の合成香料や有害な化学物質が多い香りでは、効果はあまり望めません。
私はアロマについて不勉強なのですが、最近はいろいろな合成香料が市販されているようですので、出来るだけ天然素材から抽出の精油をお求めになり、お香や線香も天然素材由来のものを探されてみてくださいね。
お部屋の芳香剤やお洗濯時の柔軟剤みたいなものも、素敵な香りがするのですが、化学香料であるようですので、使用量や使用頻度など、ご自身で注意を払うようになさってくださいね。
5月の端午の節句に菖蒲を用いる地方は多いと思います。
これは、菖蒲の葉の強い香りに邪気や魔物を祓う力があると信じられている一面であります。
冬至の時の柚子風呂も、同じように無病息災を願って運気回復に、柚子の香りの力を信じてのことです。
日本は、古の時代より穢れを忌み、清める、祓う、禊ぎというような浄化を重んじてきました。
そこには、浄化という行為に日々の安寧や平安だけでなく、神仏にともにあることを証し、開運や願い、切なる想いが叶うという御力を信じてきたからではないでしょうか。
浄化の強い良い香りは、その力に繋がるエネルギーを含んでいるので身を守るものとも言えます。
季節のお花は鉢植えや切り花、旬の果物も気軽に手に入りやすいですよね。
まずはご自分が気に入った香りで、日々の生活の彩りとして添えてみませんか。
ご自分の好きな香りを選び、その身近な香りの浄化や癒しを一度感じてみてはいかがでしょうか。
波動が高い良い香りは心地よいものですが、逆に違和感がある臭いや悪臭のようものは、あまり良くないものがそばにあることも多いものです。
運気の滞りや何らかの障りを意識されたときは、思い切ってお香などを浄化に用いられてみてはいかがでしょうか。
どうぞ、この機会に風鈴のような「音」にプラスして「香り」を意識して、マイナスなエネルギーや邪念を浄化しプラスのエネルギーをもって開運（運気アップ）や浄化に繋げていただきたいと願っています。
いつもながらのお詫びとお願いで恐縮なのですが、神事に奉職させていただくことや直接ご相談をいただくことも私の日々の勤めとしております都合上、待機は不定期で短い時間となることが多くなってしまいます。
いろんな時間に少しずつ待機時間を増やしてまいりますので、どうぞ皆さまのご懇情をもちましてご理解くださいますようお願い申し上げます。
画像は八重咲きのクチナシです。
今の季節、雨の中でも爽やかな甘い香りを漂わせてくれています。
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