2011年3月11日14時46分、国内観測史上最大ともいえる地震が東日本を襲って8年。
直後に発生した津波は高さ10ｍを超え、かつてない甚大な被害をもたらし多くの犠牲者と行方不明者が生じました。
ここに東日本大震災で犠牲となられた尊い御霊に深い哀悼の意を捧げ、被害に遭われた方々の心の平安と1日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
あれから8年という歳月が経っても、絶望の中に時が止まったままの方も多いことでしょう。
8年を経て、深い悲しみを胸に涙を隠して少しずつ前に歩き出した方々もいらっしゃることでしょう。
信仰とは神仏の御力を大いなるものと認めること、そこに敬いを持つことが含まれると私は信じております。
その「敬い・尊ぶ」という心の動機には、少なからず自然への畏れ、人智を超えた自然の力に対する無力さがあるからではないでしょうか。
どんなに科学技術が進歩しても人間に制御しきれない自然という存在が残るからこそ、そこに祈る心、信心が生じるのではないでしょうか。
祈りの力とは、大きな力です。
自分だけで解決できない問題に直面したときだけではなく、日々の忙しさの中で、時を選ばず、場所を選ばず、一瞬でも、被災地に向けて祈っていただきたいと切に願っております。
大事な家族を失った喪失感の中で、今もなお、どんな姿どんな形でも家族の元に帰ってきて欲しいと願う人。
今までの人生、全ての生活を無くした虚無感の中で、前に進めないことに悩み苦しむ人。
薄れていく大震災以前の思い出とはうらはらに、決して忘れられない光景、今も夢の中で同じ場面同じ光景が繰り返され、深い悲しみに囚われて逃れられない人。
今もなお東日本大震災は終わっていないのです。
季節は巡り、8年という時が流れても、今も人知れず苦しく辛い時に囚われてしまっている人々にも未来へ歩み出した人にも、東日本大震災は過去にすることはできないのです。
私たちは、日々何事もなく平穏に、何も変わらない生活、いつもと変わらない仕事や家族生活を続けていますが、未だに5万人以上の方々が避難先で不自由な生活を余儀なくされていると聞くと、胸が締め付けられるような深い心の痛みを感じます。
カリスのブログでのお願いで恐縮でございますが、どうぞ祈る心、願う心、そして想いを共にし、支え合い寄り添う心に思いを馳せていただけないでしょうか。
私は『想い』という言葉にはいろいろな広義があると思っております。
東北に向けて静かに手を合わせ、祈り願うことも想い・・・
今、皆さまの目の前に居る大事な人をあらためて大事だと再認識することも想い・・・
そして何より、私たち全ての命は尊く、先祖からの命のリレーの賜であると感謝することも想い・・・
自然の脅威による尊い犠牲から学び、多くの経験を教訓とし防災意識を高めることも想い・・
自然を畏れ、神仏に信心を抱き、高次のご守護に感謝を捧げ祈ることも想い・・・
どうか、愛しい人を想うように、すべての想いを大事に感じていただきたいとお願い申し上げます。
今年もお休みをいただき、みたまを慰め、全てのみたまの安らかならんことを願い、祈りを捧げました。
微力な力ではございますが、神仏に用いられた使命を少しでも果たす為にも、慰霊や浄化のお手伝いをこれからも続けてまいりたいと心から願っています。
被災者の皆さまとご尽力なさっている関係者の皆さまの平安と安寧を心から願っています。
画像はしだれ梅です。
関東大震災後の復興時に、私どものお山に再生の願いを込めて関東から移されてきたそうです。
由緒由縁のある梅でも難しい移植だったそうですが、おそらく樹齢が100年を越したようです。
毎年、春を前に大地の息吹と力強い生命力を感じさせてくれます。
東北では梅の季節はこれからと思います。
復興の力強い歩みへ想いをこめて・・・しだれ梅の花と香りに東北の地も癒されることを願って・・・
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