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続魂みがきの人たち(14)

事務所にR美が来る。
NママがR美を事務所に、人脈作りの為に連れてきたので面倒くさいことになっていくのです。
このことを書くのは本当に迷ったのですが、今私が鑑定士という仕事をやって行く上では貴重な過去の経験と言えなくも無いと思いR美のことを書くことにしました。
私がR美に初めて会ったのはもう何年も昔、私の経営していた会社が絶好調の頃です。
彼女も２０歳くらいで、Nママの店で働き出したばかりで、その頃、ママの店で私の席によくついていたのがY江という子で、彼女はその子の補佐として私の席につきました。
R美は銀座のオールディーズの店で歌手をしていたということもあって、歌と踊りの上手な明るい感じの子でした。
店に入ったばかりの頃の彼女のことを、私は長い黒髪が印象的で綺麗な子だと思ったのを覚えています。
この時はまだ、彼女が私の人生に大きく関わる事になるとは想像もしませんでしたが。
でも普通の出会いではないという直感はお互いにあったのだと思います。そう、彼女も私の魂みがきの運命の人の一人だったのです。
私は、彼女と歳が一回り以上も違っていたこともあって、そんな深い関係になるとは想像もしていませんでした。
当時Nママの店には、青年会議所での会合や自分の会社の接待で良く飲みに行っていました。
私が帰る時に何回かR美が見送ることがあったのですが、ある時彼女が「社長、今度私とデートして貰えませんか？」と言うのです。
ああ成績のために同伴が必要なのかなと思ったのですが、後日電話があって
「社長！私ですR美。いつデート連れてって下さるんですか？社長の都合のいい日があったら私お店休んでもいいですから」と言うのです。
仕事の為だけではなく私に興味があって会いたいと言うのなら悪い気もしなくて、後日食事に行くことにしました。
隣の町まで美味しい和食を食べに行こうということで夕方に待ち合わせして私の車で向かいました。
二人でたわいもない話をしながら食事を終えて、さあ帰ろうかと私が言うと、R美は「社長って案外お子ちゃまなんですね。」なんて言うじゃないですか。
そんな風に言われてしまって、大の大人を舐めてもらっちゃ困るよという気持ちが湧いてきて。
「そーか、じゃあーもう一軒行こうか。」と車を走らせホテルに向かい、着いた時に彼女の顔を見るとなんと嬉しそうなんです。
それで二人で中に入って行きました。