昔とあるドラマがあった
確か40年くらい昔のことで、20年くらい前にリメイクされた気がする
確かドラマでは、料理番になった男性が生まれて初めて「カツレツ」というのを食べて、「世の中にはこんなに美味しいものがあるんだ」と初めて知って…的なエピソードがあった
皆さんは「おいしい」と感動した食べ物があっただろうか?
私にはある
大昔(小学生の頃)パスタには「ナポリタン」しかなかった
私はナポリタンも大好きだったが、その後小学生になった頃だったか「ミートソース」というのが出た
ナポリタンも「デパートの食堂」などに行かなければ食べられない「ごちそう」だった
私は初めてミートソースを食べた時「世の中にはこんなにおいしい食べ物があるんだ」と感動したのを覚えている
それはもちろん「普通のミートソース」だ
飽食の時代と言われている現代
世の中には「もっともっと美味しい食べ物」が溢れている
だが生まれた時から「どんな食べ物も身近にあった」人たちは、何かの食べ物を食べた時に感動することがあるのだろうか?
それこそ高級寿司店にでも行けば感動するのかもしれないが(もちろん美味しいに違いないが)多分そういうこととは違う
高いから、高級だから美味しいのではなく「美味しさに感動」することがあるのか?という意味だ
何を食べても「ふつうに美味しい」状態の中で「こんなに美味しいもの」と思えるか?という意味だ
私達の時代には貧乏だったからこその「美味しい感動」というのが確実にあった
今では「カツ」なんて高級とは言い切れない代物だ
高級だから「美味しさに感動」したわけではないはずだ
カツなんて何ならスーパーの惣菜売場にも置いてあるしレンチンで調理できたり自然解凍で弁当箱に入れるだけの冷凍食品も売っている
私だってミートソースに感動したのは恐らく初めてのときだけで、その後学校給食でソフト麺が出されて頻繁に食べるようになると、今はむしろナポリタンの方が好きだ
というか、ひょっとしたら私は「もっと美味しいミートソース」に遭遇していたかもしれないが、覚えてないだけかもしれない
ちなみに私が小学校の高学年の頃、ピザというのが喫茶店などでも販売されるようになった
私はちょっと背伸びしたいお年頃でもあったし、どうしてもピザというのを食べてみたかった
母と叔母(母の妹)に連れて行ってもらった喫茶店で、私はピザを注文した
美味しくなかった
何と行ったら良いか、ピラピラの薄さだったからだと思うが、ただ硬いだけだった
美味しいと言える代物ではなかった
少なくとも「また食べたい」なんて絶対思えないものだった
だがあれから数十年経って、私は宅配ピザが大好きだ
あのピザは何だったの?と言うくらい「全くの別物」だ
耳の部分までふっくらしているし、具材は沢山トッピングされているし、様々な種類のピザが販売されているし…
多分今は「飽食」どころか「美味しいもの」で溢れている
美味しくないものが沢山あったからこそ「美味しい」と感動できた部分もあったのかもしれない
それが決して幸せとは言い切れないかもしれないが(たかがミートソースに「世の中にこんなに美味しいものが存在している」なんて思わないかもしれないが)でも私にとっては「幸せな思い出」だ
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