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占い師ブログ

火事

梨夢(リム)先生

2023/01/22 01:11

梨夢(リム)先生

実は私は火事を見たことがある

一度目はまだ二十歳くらいの頃、彼の家の近所が火事になり、恥ずかしながら野次馬として見に行った

確か納屋か何かが全焼したと聞いた

結構離れた場所から見ていたのだが(沢山の消防車が近隣にズラッと並んでいたので)、炎の熱が凄く熱くて、顔が焼けるようだったのを覚えている

二度目は確かまだ20代の頃

営業から戻ってきた男の子が「あそこの家火事みたいだ」と言ったところから始まった

当時私は受付に居たので社内に出入りする人の相手をする(接客)のも業務のうちだった

その男の子は(いつもは裏口から入るのに)客用入口前(駐車場でもなんでもない場所)にトラックを置いて客用入り口から入ってきた

2トンのトラックに乗っていたので高い位置から見晴らせるのだが、あそこの角のうちから煙が出ていた…と言った

私はどの家?と聞きながら外に出て、まだ見た目なんともない家だったが119番通報した

すると見る見るうちに本当に煙が上がり始め、うちの会社は消防署から近い場所にあったので(1キロ程度の場所)すぐさま消防車のサイレンの音が鳴り始めるのが聞こえたが、その頃には本当に火が上がり始めていた

まだ外観では「本当に火事か分からない」状態だったのに…

その場では興奮していたのだが、火事が収まると「あの家族どうなるんだろう」と感情移入の気持ちが拭き上げてきた

アイロンの不始末だったらしい

そして全員外出していたので全員無事だったらしい

そして3度めが問題だ

3度めは「私の会社」だった

当時私は4階で仕事をしていた

1階倉庫、2階事務所、3階事務所、4階事務所と社長室、5階会議室と屋上だった

最初は2階の事務所で経理とかをしていたのだが、その後4階に引っ越すことになった

私は4階でも比較的室内の奥の方に席があった(だが非常口のドアは間近だった)

突然火災報知器が鳴り始めた

だが誰も逃げようとしない

「なにかの誤作動」だと思っていた

5階は元々「誰も従業員は居ない」し会議室以外には踊り場に喫煙所があるだけだった

ただ火災報知器は会社内全体で鳴っているので「何階が家事か」は分からない状態だった

いつまで経っても火災報知器の音が鳴り止まないので、同じ部署で比較的通路に近い場所のある女性従業員(4階で仕事をしている社員)が見に行くと、ドアの外が煙たかったそうだ

ドアから外に出ると、それはどうやら「5階の煙が階段を伝って降りてきているらしい」ことにすぐ気がついたそうだ

そして5階を見に行くと(共同の)吸殻入れがくすぶって煙が出ていたらしい

なので吸殻入れに水を入れるとすぐに収まったそうだ

だが問題は別にある

5階といえば「4階のすぐ上」だし、誰も従業員が居ないのだから本来は私達4階の従業員が気が付かなければならなかったのだが、何故だか私たちは全員「火災報知器の誤作動」「誰かが確認&対処するでしょ」と決めつけていて(誤作動なんて一度もなかったのに)誰も確認しようとしなかったということだ

吸殻入れから煙が4階まで溢れてくるほどにくすぶったというのに、誰も避難しなかった

誰かが叫んだり逃げたりすれば他の人も続くけど、そうでなければ「集団心理」が働いて「誰も逃げないから大丈夫だろう」と思ってしまうらしい

私たちはまんまと「ソレ」だった

タバコの火の不始末とは言え、ひょっとしたらそれは本当に家事になっていたかもしれないのに、彼女以外は「見にさえ行かなかった」のだ

全社員では80人以上も人が居るのに…総務の人たちさえ…

あなた方は「一番最初に逃げる」人であって欲しい

人々を先導しろとは言わないが、少なくともあなたには「逃げる人」であって欲しい

たとえボヤでも、ボヤで済んだらラッキーではないか

火事には命が掛かっている

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