
それは今から20数年前の9月…
ときはバブルの絶頂期!
まだ運命というものの意味さえ
よくわからないまま
私はウェディングドレスを着て
ギリシャのロードス島、別名『バラの島』の
高い岬の上の教会で、式を挙げました…
岬の下までは、ホテルの車で行けたけど
上までは歩かねばならず
長い、まるで東海自然歩道みたいな階段で
せっかくのドレスも葉っぱだらけで
あちこち踏んづけて
登るまでにボロボロになったけど…
思ったより小さくて薄暗い教会だったけど…
ラテン語の神父さんの文句は何も分からず
英語でもないので、返事もできず
曖昧に笑うだけだったけど…
指輪の交換をし、誓いのキスをし…
少なくとも私は、幸せだった…
そして教会の裏庭には
ブーゲンビリアの花が咲き乱れ
見渡す海の向こうには陸が見え
『あれはトルコという国だよ』と
彼が教えてくれた…
未来の不安なんて何もなく
ただ若い私は
『この景色を一生忘れないでおこう…』
と心に誓った…
写真の一枚も、もう残ってないけど…
〜つづく〜
聖花物語〜序章〜 | 聖花(せいか)先生|電話占いカリス