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先輩の（上の）占いの先生と、
話していた時の事。

上の先生（上）「あなた、
護符って、書ける？
占い師なら、どんな依頼でも、
答えられないと、いけないから、
教えてあげるわ、今。」
との事。

佑弦（佑）「護符って、お札ですよね？
そんな技術は、ないです。
習うのも時間が掛かりそうなので・・・」
と言うと、

（上）「大丈夫、簡単よ。
まずは、私が、昭和の時代に習った、
護符の書き方を説明するわね。」

と言って、護符の例題集を見せながら、
話し始められました。

（上）「書く日の夜は、肉や魚を食べず、」
（佑）（精進料理ですか？）

（上）「塩入りのお風呂で、身を清め、」
（佑）（お風呂掃除が大変では？）

（上）「白装束に着替えて、」
（佑）（亡くなった方みたいにですか？）

（上）「精神統一をしながら、」
（佑）（やっぱり、大変そう）

（上）「日付が変わったら、墨をすり、」
（佑）（固形の墨をすった事ないです。）

（上）「深夜１時から２時の間に、」
（佑）（眠くならないですか？）

（上）「念を込めて」
（佑）（どうやって、念を込めるの？）

（上）「一気に、書く！」
（佑）（ぜんぜん簡単じゃないですね。）

（上）「時間内に書けなければ、」
（佑）（どうなるの？）

（上）「明日に持ち越し。同じ手順で。」
（佑）（絶対無理！）

と思っていると、

（上）「この例題の文字は、難しいし、
なかなか、キレイに書けないのよ。
墨だと、にじんだり、かすれたりして、
キレイに書けないから、
何日も掛かるのよ。」

（佑）「先生、やっぱり、無理ですよ。
習ってもいないのに、
いきなり、護符を書くなんて。
先生のように、長い間、習いに行かないと、
無理ではないですか？」

すると、

（上）「これは、中世から続く、
昔の書き方よ。
今は、令和の時代。
ネットやパソコンが普及していて、
おまけに、現代人は、忙しいのよ。
私が、護符を習った先生も、
この世には、おられないし。
この流派を継ぐ方もいないから、
私が、新しい、令和風にアレンジした、
護符の書き方の流派を作ったのよ。」
との事。

（佑）「令和風って、どんなのですか？」
と、聞くと、

（上）「昔みたいに、みんな、
そんな時間もないでしょ。
忙しいし。
私も、家事に占いに趣味に、
忙しいのよ。
だから、

〇昼間に、
今は、深夜１時です、と言って、

〇手だけ洗って、
お風呂に入った、と言って、

〇普通の服で、
白装束を着た、と言って、

〇サインペンで、
これは、墨です、と言って、

〇教本の上に半紙を敷いて、
念を込めながら、写して、
書く事にしたのよ。」

（佑）「そんなんで良いのですか？
まるで、服を着たまま、ほつれた糸を、
切る時に、服を脱いだ！と言ってから、
ハサミで、糸を切るみたいですけど。。。」
と、尋ねると、

（上）「良いのよ。
今時、護符を依頼する方もないから、
試したことはないでけどね。
あなたは、若いんだから、
この護符を、スキャナで読み取って、
念を込めて、コピーするとかでも、
良いんじゃないかしら？
いつの時代も、時代に合わせた、
アレンジが必要なのよ。何事も。」
との事。

佑弦は、驚きながらも、

（佑）「先生は、臨機応変な、
考えが出来る方ですね。
私は、占いは、
師匠の先生に教えて頂いた通りに、
鑑定しないと、気が済まないので、
難しいかもしれません。」
と言うと、

（上）「あなた、若いのに、
頭が固いわね。
占いは、
どれだけ、忠実にするかより、
どれだけ、当たるか、
どれだけ、結果を出せるか、
どれだけ、満足してもらうか、
が大切で、
方法や手順は、
コダワラなくて、良いのよ。」

と言って、
近くにある、ファックス複合機で、
護符の例題を、丸々コピーして、
佑弦に、下さいました。

（佑）「良いのですか？
先生が、お金と時間を掛けて、
習われた物を、コピーして頂いて。」

（上）「モッタイ付けて、
使わない方が、余程、無駄よ。
護符の先生も、
一人でも、たくさんの人が、
護符を書く、使う、機会が増えた方が、
向こうの世界で、
喜んでおられると思うのよ（笑）」

佑弦には、重荷に感じる事ですが、
この先生は、とても気軽です。

確かに、この先生の占術を拝見すると、

〇依頼者さんの後ろに見える方（霊？）の、
姓名判断を、依頼者さん向けに鑑定され、
〇「０」の入った、８面体サイコロを、
三個振って、出た数の、タロットを読まれ、
〇九星気学と算命学が一緒になった、
鑑定用紙をご自身で作られて、使い、

不思議な占いをなさいます。

この件を聞くと、

（上）「これ！と思うものを、
取り入れたり、消したり、
試行錯誤して、
良い物を、作り上げているのよ。
変わった占いと言わないで！
日々前進と、呼んで頂戴！」

と言うことで、
護符を書く資格を、
新流派の家元？から、
その場で、
許状？をもらった、佑弦ですが、

〇どうしても、ちゃんと習わないと、
書く気がしなくて、
〇また、スキャナなどは、
使えないので、

護符の例題コピーは、
仕舞うだけになりました。

この先生の様な、
臨機応変さ（柔軟さ）が欲しいです。。。。